先日、紙で発行されている健康保険証について2024年の秋で廃止し、マイナンバーカードと一体化させるという発表がありました。
マイナンバーカードは、その取得に関して「任意」という形でした。「義務」ではないマイナンバーカードの取得率は、2016年1月にマイナンバーカードの交付が始まり6年がたった現在でマイナンバーカードの取得率は50%程度、税務申告をする際も申告書にマイナンバーを記載する必要があるため、納税者の方にマイナンバーカードお持ちですか?と聞いても、半分の方は通知カードで番号を教えてくれるという状況でした。
紙の健康保険証がなくなってもマイナンバーカードの取得が「任意」という形であることに変わりはないようですが、健康保険証とマイナンバーカードを一体化するとなれば、半「義務」化という形で、普及率は上がっていくと思われます。
なぜ、マイナンバーカードは普及しないのか?
6年も経つのに、なぜ、ここまでマイナンバーカードの普及が進まないのでしょうか?
そこは、特に活用するメリットがないので『面倒くさい派(申請よくわからんし、特に必要ない派)』と、『個人情報漏洩防止派』の二大派閥があるのではないかと思います。
私なんかは、私の個人情報に経済的な価値なんてないと思っているので、『面倒くさい派』に所属しているわけですが、健康保険証と一体化するのであれば、マイナポイントがもらえるうちに、申請しとかんといかんな~という感じです。
情報漏洩に関しても、カードに記録される情報は、氏名・住所・生年月日などに限定され、医療情報については、安全対策を施した専用サイトに接続しないと得ることが出来ないようなシステムのようです。
むしろ、セキュリティに関して言えば、一般的に民間より国家の方が強固なものであると考えられるわけで、民間の医療機関から所有する紙のカルテや電子カルテが、漏れることがないとも言えないのでは?と思ったりします。
やはり、マイナンバーカード普及しない理由は、国家に対する不信感(マイナポイントなんて付与するから更に不信感が募る)からくるものと、根拠なくつぶやかれる国家が国民の情報を悪用するという情報でしょうか?
マイナンバーカードと健康保険証の一体化は、不正利用の防止に活用できる
国に不信感があっても、マイナンバーカードは、半義務化されます。これによって、ほとんどの方がマイナンバーカードを所有することになると思いますが、この一体化がプラスに働くことがあります。それは、健康保険証の不正利用の防止です。
健康保険証には、顔写真がありません。健康保険証には、顔写真がないため、実際の被保険者とは異なる第3者による利用やその他不正な利用が発生(多発?)しているようです。金額は、不明ですが、窓口負担額を除いた金額は税金で賄われているため、不正利用は防止されなければなりません。
顔写真がないことで不正が発生しているのであれば、医療機関で本人確認を義務化すれば良いのでは?という考え方もあるかと思いますが、医療機関における本人確認は義務ではありませんし、医療機関における本人確認業務は、窓口業務の混乱(免許証持ってない!以前確認したやん!信用しとらんのか?)を招く恐れがあり、信用第一の医療機関に本人確認の義務化を強いることは難しいものと思われます(では、健康保険証に顔写真張り付けたらいいやん!って言われそうですが・・・)。
その観点から、顔写真のついたマイナンバーカードと保険証の一体化は、不正利用の防止に効果的ではないでしょうか?
どうなる一体化?
「保険証の廃止は、『原則』という断りなく廃止する」というデジタル庁幹部と発言されているようですが、立憲民主党からは、「進め方乱暴」という意見もあり、なにかしらの措置的なもの(顔写真付き健康保険証?)も出てくるかもしれません。
ただ、国としては、「任意」の中で飴(マイナポイント)を使いながらカードの申請を促してきたけど普及しないので、半「義務」の姿勢を今回示しました。
ということは、年末もしくは遅くとも一体化の時点を持って飴の配布は終了するのかな?と感じています。
(参考)
https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/tokaihokuriku/iryo_hoken/sonota/000118725.pdf
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